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秘められた名前1 [『ベルサイユのばら』 another story]

『フーガ』はジュブナイル的悲しみがかなりの割合で含まれていましたが、

今回は多少、艶っぽくて、あほっぽくて、辛辣かもしれません。

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秘められた名前2 [『ベルサイユのばら』 another story]

「?」と思われて読まれた方は多いのではないでしょうか?

それにしても、なんですがたいてい、作品に合うようなイメージの

名画を探すんですが、ない!

フランスのロココ絵画ではない。かといって革命後の絵画でもない。

求めるとすればそれはイギリス。

まぁ、ジャン・マルク・ナティエもいいんですが、

どっちかというと、雰囲気はレイノルズがゲインズバロウあたりに出典を求めてしまうような気がします。


時代的にはロココまっさかりなんだけれど、

でももうポンパドゥール夫人の頃のファッションじゃないんですね。


もっと軽い感じのイギリス風ドレスかシュミーズ・ドレスに移行しています。

これ、どういう意味かわかります。

このころはファッションとしてルソーの思想が伝わっているんですよ。

「自然に帰れ」と。

だからあんまり人工的じゃないイギリス庭園が流行ったり、

絹じゃないモスリンのシュミーズ・ドレスが流行ったり、

あるいは王妃のプティ・トリアノンにある農家とかね。

今でいうロハスでしょうか。

201302231231103e6.jpg

これはポンパドゥール夫人が着ていたローブ・ア・ラ・フランセーズ。つまりフランス風ドレス。


eliz-foster.jpg



こっちはローブ・ラングレーズ。イギリス風ドレス。より簡素で可憐な感じしませんか?



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秘められた名前3 [『ベルサイユのばら』 another story]

ドレスはさらにローブ・ラングレーズからシュミーズ・ドレスにかわっていきます。

たしか、マリー・アントワネットがこのシュミーズ・ドレスにストロー・ハットをかぶっている
肖像画がありますが、この肖像画実は大変に世の中には不評でして
「一国の王妃たる身分のものが、こんな農婦のような恰好で肖像画になるなんて!
国辱ものだ!」ってやかましい方たちに叱られちゃったんです。

461px-Marie_Antoinette_in_Muslin_dress.jpgVigée-Lebrun_Marie_Antoinette_1783.jpg




で、仕方なく同じポーズで、今度はローブ・ラングレーズので作り直したんですけどね。

こうやって見ていると、アントワネットっていう人は、儀式ばった堅い表情のするドレスがキライで
もっと洒脱でシンプルな装いがすきだったんだなぁと思う。

余談だけれど、有名な「首飾り事件」ってありますね。あれはすごい首飾りだったけれど、国庫にお金がないから、マリー・アントワネットは欲しくてたまらなかったけれど、諦めた、とあります。

だけど真相はちょっと違うのです。洒脱で洗練された美しさが好きだったアントワネットは、成り上がりの寵姫のデュバリー夫人好みのごてごてしたネックレスなんかほしくなかったんです。

ベルばらの中では気弱な王様に描かれているルイ16世は、この事件にえらい立腹されまして、
宝石屋を呼びつけて、「ここに今即金で払ってやる!」って息巻いたんですよ。

本当なら、四の五の言わさずローアンなんか王の権限でそれこそバスティーユに放り込むこともできたんです。
王様は、ローアンがお詫びの代わりに、首飾りのお金を全部払うのが礼儀だと思っていたのです。

が! あろうことかローアンは国王と犬猿の仲の高等法院へ訴えたのですね!
信じられない、国王の臣下のくせに!
とは貴族なら誰しも思った事件だったのでした。

アントワネットが浪費家だというのは人口に膾炙されたことですが、本当なら
一国の王妃たるもの、常に堂々と着飾るのが務めでしたので、なんら非難されうことではないのです。
それに王妃が本当に浪費家なのか?といえば、まぁ節約家ではないにしろ、一国のそれも
フランスの王妃であれば当然であるぐらいしか使っていないのです。

実は浪費家ですごいのは、この後のナポレオンの皇后まで上り詰めたジョゼフィーヌなのでありまして、
そんなのから比べたたらマリー・アントワネットなんてかわいいもんなのです。

そんないくら贅沢が好きといっても、国庫がつぶれるくらいに浪費なんかできません。
やっぱり何が祟ったかといってそれはね、アメリカ独立戦争なのです。
このとき、フランスはイギリスと対立していましたら、どうしてもアメリカ側に肩入れをしてやらなくては
ならなかったのでした。だからアメリカは本当のことをいえばフランスに足を向けて寝るなんてことできないんですよ…。

ま、アメリカの独立が引き金となり、そしてフランスに革命が起きてしまう、というのも
なにやら皮肉な話ではあります。


話は元に戻る。笑

ただ、ルイ16世は寵姫を持たなかった。それがよくも悪くも作用するのです。
普通なら、王妃は寵姫が派手にふるまってくれるので、その陰に隠れて案外気楽に
自分の好きなことができたのですが、アントワネットはそうじゃなかった、ってことです。



今日の目でみるとそういった農婦ふうのドレスであっても、
絹のお洋服では出しえない繊細な襞があってそれはそれで大変に優雅で美しいものだと思うのです。

そして、このあと、革命が起きると、このシュミーズドレスの変形ともいうべき、エンパイアスタイルのギリシャ風のドレスが流行りますね。おしゃれかもしれませんが、このアントワネットのドレスほど品がよくありません。
やはり一国の大公女とはそれほどまでに、威厳が備わっていたもんなんですね。
ここらへんが今でもマリー・アントワネットが愛される理由なのかもしれないです。


アントワネットはあんまり、読書のようなものは好きではなかったらしいけど、
ものを見る目は一級品だったらしくて、彼女は日本からの輸入品である漆器がお好きだったらしいです。
でも、その中のどれ一点として、日本産じゃないバッタものはなく、
いかに彼女がすぐれた鑑識眼、そして美意識があったかということを如実に語るものであります。

つまりはね、オーストリアの名門、ハプスブルグ家の大公女として生まれ、フランス王妃になるわけですよ。
本物の中の本物のプリンセスにしてクィーンなわけ。誰にへつらうわけでも自分が自分としてあるがままに振る舞ってもなんらその威厳なんて衰えることなんかないわけですよ。

だからこそ、自分の好きなように振る舞ってみたんだと思うんです。これを自分が身にまとってみたら下品に映るんじゃないかしら?なんて思うのは下々の劣った人間の心映えなんで、一の位の王妃さまなんてそんなこと考えもしない。そういう高貴なおおらかさがファッションという形をとるとこんなふうに形を取って顕れてくる、そんな気がします。



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秘められた名前4 [『ベルサイユのばら』 another story]

ふふ、みなさんどうでした?
面白かった?

これからがこの小説の最大の山場ですよ。

これってオスカルのいわゆるひとつの「ヰタ・セクスアリス」ってところかな。

狩のシーンがありますが、あとから考えてみると、「ある公爵夫人の肖像」
のジョージアナ扮するキーラ・ナイトレーのコスチュームがこの場合の

アンリエット扮するオスカルのコスチュームに似ているかな…。




あの映画はよく出来ていて、ローブ・ラングレーズがいかに美しいいものかってことが
よくわかるいい映画です。

もしご覧になっていない方がいるとすれば、機会があればご覧くださいね。


わたしはラクロの『危険な関係』がものすごく好きで、
ちょっとその要素をちらり、とだけど入れたつもりです。(だけどあんなに過激じゃない)

あと、ジェイムズ型の小説ってのも気に入っていて
だいたい男女が二組いて、初めはお互い離れていて、その後二組集まって、
やがて離れていく、というX型の恋愛っていうのも、入れて見たかった。

まぁ、あんまり関係ないですけど~。(笑


書いていて感じたのは、
オスカルが自分の本来の性に目覚めるような話を書く場合、
どうしても、肝心のオスカルがなよ~っとなってしまいがちなんですね。
ま、当たり前なんだけどね。

しかし、オスカルはいつも凛々しいからオスカルたらしめるんで、
やっぱりね、きりっとしてもらわないと困る!

でも、やはりそこはそういうふうに流れていき過ぎない工夫が必要なんですね。(笑)
だから、ところどころ、躾けなおして、きりっとさせるためのページが必要なんですな。ウン。

こうやって書いていると実際のところ、オスカルって本当はどんな顔をしていたんだろうな、
ってよく考える。

まぁ、背は178センチっていうからそうとう高いよね、
そういうモデルさんとか女優さんがいるかな、と探すと
もう、ユマ・サーマンが抜群に高くて180センチ以上あります。

あと、そうね、オルガ・ギュリレンコは176センチ、
ミラ・ジョボヴィッチは174センチ、
あ、ニコール・キッドマンも高そう、180センチぐらいありそう。

まぁ、欧米って平均ってものがそもそもないような気がする。

でも、フランスはどっちかというと、逆説を言うようだけど、平民はそんなに背が高くない。
オスカルみたいなのは、もう平民から見たら雲を突くような大女だと思うよ。

だけど、貴族はそもそもフランスの土着の人の血が混じってないから背が高いのです。
それに、栄養がいきわたっているし。

で。案外男の人も190センチってな人も結構いるから、そんなにオスカルみたいな女性も
肩身の狭い思いはしなかったんじゃなかろうか、と思います。


そして、外見ですが…、案外お化粧してないときは、そっけない顔してるように思うのよね。
眉毛もまつ毛もこの人は色素が薄いから金色。
色が白くて、まぁ、目だけが冴え冴えと青かった…。

ふと、そこでバージニア・ウルフの「オーランドー」の映像が頭をかすめるのね。
あの話、好きそうで好きじゃなかったけど、映像的に好きだったかも…。
オーランドーみたいな無表情だったんではないかと…。
それをそのままトランスレートしたら変だけど。




で、化粧するとがらっと表情が変わるんだろうねぇ。

わたしの中でも、レベッカ・ホール(この方、めちゃくちゃ好きです!)とか、エヴァ・グリーンとか、
そういう人を頭に置いて書いてます。
レベッカ・ホールなんて、「それでも恋するバルセロナ」に出てるときは、
すごく生真面目で背が高いだけの色気のない優等生みたいな役どころで
美人なんだろうけど、スカヨハばかりが輝いているような印象である反面、
イギリスのドラマの「パレーズエンド」に出ているときは
これがあのときと同一人物かっていうくらい、妖しく美しく、ひたすら美しい。

美しいという範囲には、顔の造作じゃなくて、スタイルがかなりの割合をしめるよね、私の場合は。
レベッカ・ホールはね、手が長い、頸が細くて長い。顔はいくらでも彼女を越える人はいるだろうけど、
こんだけ長身で細身で、ドレスがかっこよく映える人はいないですよ。ハイ。
きれい、じゃなくて、この人はかっこいいのね。うん…。




レベッカ・ホールが男前すぎて、
結構長身なはずのクリストファー・カンバーバッチもちんちくりんに見えますね。笑


うん、どうもそういうタイプじゃないかって思うんですよね、オスカル。
普段は地味な感じがして…。

アンドレはなんだろう…?
造形的にはどうなんでしょうかね。
わたしが好きなタイプの男優さんの型は決まっているんだけど、あまりそういうの想定して
書いてないかなぁ。

ただ、ちょっとモデルにしているかどうかっていうのは別にして
アラン・ドロンって意識してます。
というのも、あの人のおじいさんかおばあさんっていうのが、
クロアチア系のイタリア人だったそうなのね。

クロアチアの男性っていうのは、平均で190から2メートルぐらいはあって、
180センチ代だと小柄なほうに入るそうです。

そう、それで「エリック・バナ」がクロアチア出身と聞いて、なるほど!と納得した覚えが…。


たしか、塩野七生さんも米原真理さんも仰っていましたが、
で、「あんなにアラン・ドロンがハンサムなのはクロアチア人の血を引いているからだ」と
断言しておられたのが、妙に頭に残っていて、
それで、アンドレが純粋なガリア人だけの血で構成されている人間だったら、
とうてい190センチなんかになれるはずがない、と思い、
「クロアチアの血が入っている」ってアンドレ自身に言わせてますけど…。



わたしはどうしても映像から入っていくタイプで、
自分自身も「読む映画」を目指しているので、
こういう造型的ディティールにはこだわってしまいます。




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秘められた名前5 [『ベルサイユのばら』 another story]

4はいかがでした?
ちょっぴりハラハラしながら読んでいただけたかなと思います。
アクセス数すごかったしね。



昨日、コメントくださった方がわたしのアンドレ観に賛同してくださって、
それなら、この方ではないか?と教えてくださいました。

それはゴラン・ヴィシュニックという方です。

写真をみますと、すごい目力強し。
なんての、すごい暗い情念ががぁ~っと湧き上がってくるようなタイプだよね。
ちょっと怖いかも。
だけど、あ~ゆ~女傑タイプの人間には、これぐらい迫力のある男じゃないと
釣り合わない気もするかなぁ…。



たしかにおっしゃるように、ぱ~っと華やかなタイプの男優さんじゃなくて
渋いね。

こういう人かもしれないね~。

ヴィジュアルって本当に大事。



さて、私はいつでもそうですが、

名前に興味があります。
その人の名前をみて
「ご両親はどんなセンスの方だろう?」とつい考えます。

あと、それとはまた別に西洋の名前の起源とか名前の語形変化に興味がある。

あるいはアンドレで例を挙げると、
これはキリストの十二使徒の聖アンデレから来ていて、
英語なら、アンドリュー、フランスなら、アンドレ、ロシアならアンドレイ、ウクライナならアンドリイと
変化していくのを観察するのがとても好きなのです。

聖アンドレは最後、師であるキリストに倣って、殉教するのですが、
キリストのような十字架では畏れ多いということで、自らはばってんの形の十字架を
わざわざ作ってもらって磔刑された、といいます。

だから今でもばってんの形の十字架のことを「アンデレ・クロス」というのです。

もし教会など行かれた時に、よくしらない聖人でこのばってんの十字架を持っている人がいれば
「あ、これは聖アンデレなのだな」と覚えておいてください。

あと、他にも旧ロシア海軍の旗は「アンドレーエフスキー」旗っていうんですけど、
このアンデレクロスが使われていますし、

また、他にもスコットランドの国旗にも使われます。


普通の十字架は、ラテン十字といいますが、それは「太陽」を暗喩しているのに対し、
アンデレ・クロスは「月」を象徴しているともいわれます。

そして「アンデレ」って名前自体は「男らしい」っていう意味があって、

なかなかベルばらの「アンドレ」はその名前と呼応してんな、と感心するんですよ。
偶然なんだろうけど…。





オスカルのお姉さんの名前をアンリエットと持ってきたのは、
ちょっと訳があって、ジャルジェ将軍がもう念仏のように「男、男」としか考えてなかったわけよ。
で、男だったら「アンリ」ってつけようと思っていたのね。
だけど、女だったから「くそっ!」って感じで「アンリ」を女性形にして「アンリエット」にした、
ってことにしようと思ったのです。

でも、よく考えてみたら、アントワネット、アンドレ、って登場人物がふたりも「アン」って始まるのに
ちょっとややこしいかなぁとも思ったけど、

わたしはあんまり、自分の登場人物に凝った名前をつけるのが好きじゃないし、
ジョルジュにしよ~か、と思ったら、お母さんがたしか、「ジョルジェット」やったな~でやめた。笑

オスカル・フランソワはどうなんですかねぇ。
フランス人でオスカルという人はあんまりいないと思う。

たしか、画家のモネが「オスカル・クロード・モネ」だったように記憶しています。
オスカルは北欧でもよくつかわれる。オスカル国王っていうのも、たしかスウェーデンにいたはずだし、
「ぼくのエリ」っていう小説の主人公もオスカル、「ブリキの太鼓」の主人公もオスカル。

ただし、南欧のほうのオスカルはオにアクセントがあるのに対し、
北欧の方のオスカルはカにアクセントがあるんだね。

起源がそもそも違うんかもしれませぬ。

原作には「神と剣」という意味がある、と書いてありましたが、
ほんまかい? 神って「エリ」って表記されるから、
天使みたいに「ミカエル」とか「エリザベス」とか「エライアス」などには
はっきり「神」も入っているし、ヘブライ語起源なのだな、と思うけど、
オスカルはもともと北欧起源の名前らしい。

ゲール語では「鹿を愛する人」、古英語では「神の槍」という意味らしいよ。

似たような名前では「オズワルド」とか「オズボーン」とか…。

どうしてお父さんはフランス人にしては珍しい名前にしたのか。
まぁ、実は理由なんかないだろうけど、しいて作家魂をおおきゅうして
理屈をこねると、おじいさんとかおばあさんが北欧の人で
そういう名前を持っていた、だけど、フランス人なので
オスカル・フランソワ(フランス人のオスカル)ってつけた、と。


今回は、この作品の一番、コアかもしれないっす。(笑)

わたしはクリスマス・イブだというのに、
旦那は仕事でひとりです。

娘から昨日、レオニダスのチョコが届いたんで、
それでも食べてゆっくりしましょうかね。

今日の回は特に、クリスマスをひとりで寂しく過ごしている方に捧げます。

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秘められた名前6 [『ベルサイユのばら』 another story]

今日で大団円です!

昨日の箇所は、実はこの小説の中で一番難しかったところでした。

結構いいところまでいったのに、どうやって踏みとどまらせるか。
それが難しかった。

方法としては
① 嫁に行きたいオスカルをアンドレが大反対する。
② アンドレが笑って見送る。
③ 本編の案

すごく好きなのに、笑って見送れるほど、アンドレは善人でも、腰抜けではないと思い、
かといって原作では何にも起こらないから、こちらでなんかするわけにもいかないしな~
と結構アタマ使いました 笑



原作では、この歳でもふたりともなんにも起こらないので、キスすらさせることもできず、
そういう状況下で色っぽい雰囲気を作り出せるか…、
結構チャレンジな場面だったのですよ~。ふう~




でも、腐心して書いたわりには、反応はそれほどでもなく、
4が圧倒的に、繰り返し読まれている…

うれし~よ~な、そうでもないよ~な

う~む、みなお姫様願望が強いのだろうか…。
でも特にオスカルが女の格好をするところについては
力をいれた描写をあえてしませんでした。

やっぱり16歳でしょ、まだ。
そんなに人間としてこなれているわけでもないだろうから、
原作のときのように、それほどまでに迫力はないと思ったので…。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

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「秘められた名前」のあとがき [あとがき]

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…わたし、最近気づいたのだけど、

他の『ベルばら』の二次創作をしておられる方は
本当にあの作品を愛しておられるのだなぁと痛感します、はい。

わたしもそこそこ好きだけれど、最高にすき!っていうのではないかなぁと思う。

原作も実は5~8巻しか読まないし、
アニメも30話以降しかみないし。

それも10年に一度あるか、ないか…。

要するに原作の話の中核になる革命前夜のあたりは
内容が詰まっていて、わたしが補足するところが全くない。
すごく内容が濃い!と思うのです。

だから、それで十分に満足しているので、
それをまた自分の手で追加して、っていう発想はわたしの場合ないかな。

だから、他のべるばら二次作品とはちょっと性質を異にしているように思うんですねぇ。



まぁ、もともと書きたいなと思ったきっかけっていうのは、
この話は、突っ込みを入れたくなるような箇所が前半部分に何か所もある、ってところですかね。

また興に乗れば書くかもしれないし、もう書かないかもしれない…。

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前回にも書きましたように、
名前に興味があるので、今回は自分の趣味に走った内容になりました。

最後の「アニエス」、神の子羊って名前は本当にしようか、嘘にしようか
どうしよう、と迷ったんですが、

本当にしてしまうと、かえって嘘くさくなると思うし、
これはオスカルのマックスに対する一つの意趣返しってことで、「ウソ」です。

途中の伏線が解りやすすぎると、親友に指摘されたのですが、
そうなんです、マックスはフェルゼンにそっくりなんですよ。

オスカルは原作ではず~っとフェルゼンが好きで片想いしていたじゃないですか。
やっぱりそうすると、オスカルにはフェルゼンタイプの人間に弱い、っていう
ところがあってもいいかなぁと思いまして。

勘のいい人は、スウェーデンって名前が出たことろで「あ、はーん」と
話の構成がわかってしまうかもしれませんですね。

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この話は、まかり間違えば、
オスカルがお姉さんの代わりに嫁にいってもいいという選択の余地があるように作りました。
でもオスカルって、おとうさんが決めた道とはいいながら、
最終的にその武人の道を困難でも、自分が改めて選びなおした、という積極的な選択をさせたいな、
と思ってこのような設定にしました。

また、アンドレとの関係においても、アンドレの手のひらに転がされるような受け身ではなく、
やっぱり、最終的な選択は自分で行う、っていうふうにしたかった。

考えれば、このふたり、やっぱりまかり間違えば、愛人になって、しばらく関係が続いて
飽きて別れて、また死ぬ直前になってお互いがお互いのことをかけがえのない人間と思って
結ばれた、っていう風にもっていっても、おかしくはないと思うのだけれど、

それほどまでに、オスカルはこなれた人間じゃないし、
もっと初々しいフレッシュな感受性があったほうが彼女には似つかわしい気がして、
このように致しました。

アンドレについては、いろんな考え方があると思うけれど、
わたしが思うに、原作通りだと、オスカルがあんなに努力家なのに
そばで努力もしないでぼや~っとしている結構鈍感な人に思えるんですね。

優しいだけでは、護り切れないと思います。
やはり世知に長けて、酸いも甘いも噛み分けた
抜け目ない人間じゃないと、私は納得できない。

ロココの時代は性的にはみな緩い人が多いし、
今の日本の感覚でみると、わたしが描いたアンドレは
かなりそっちの面では放埓なのかもしれないけど、
でもこれぐらいじゃないと、アンリエットみたいな海千山千みたいな女には
太刀打ちできないだろう、と思います。

18902.jpg



書いていて、アンドレとアンリエットってできていそうな気もしたんだけど、
それはたぶん同族嫌悪ってところがあって、相性が悪いんでしょうね~。
アンドレはオスカルの不器用なところが好きなんですよ、たぶん。
おんなじ顔していても、やっぱり好きな子、嫌いな子っているんだろうと思うの。


あと、オスカルはルイ15世には可愛がられて、贔屓されてますね。
それは15世が女好きってとこもあるかもしれないけど、
オスカルが健気なのが可愛いんだろうね、としよりからみれば。


最後の暴漢はルイ15世とモプーが解散させた高等法院のしわざとしましたが、
ルイ16世の世になって、解散させた高等法院をまた復活させたのです。

拙作品にもちらりと書きましたが、これがのちのちの禍根を残す原因となるのですね。


フランスはルイ14世がヴェルサイユ宮殿を建てたためのお金がただでさえ莫大な借金として
圧し掛かっていたのですが、

ルイ15世は倹約なんてまるっきりしない人でした。
ですから、借金も雪だるま式に大きくなっていったのです。

それでルイ16世が即位する当初からこの借金返済のために
いろいろと政治改革をしているのですが、

どういうわけなのか、先ほど述べた高等法院を復活させたため、
最後には、革命の道しかなくなったのです。

どういうことかというと、莫大な借金を返済させるため、
貴族の特権として納税免除っていうのがあったのですね。

要するに、多大な財産があったのにもかかわらず、貴族と僧侶は税金を払わなくてもよかったのです。
払うのは平民ばかり。

それではとてもじゃないけど、払いきれないので、
何度も貴族にも払わせようとするのですが、どうしても高等法院が首を縦に振らないのですよね。

三部会っていうのが有名ですが、その前にルイ16世は名士会っていうのを
発足させて、その名士の間で、お金を募って借金の補てんさせようと思っていたのですが、
その額を聞いたとたん、あまりの金額にびっくり仰天してしまって、
「こんなすごい決断は我々だけじゃできない、だから国民全部を集めていろんな意見を聞かなければ」
って言ったから三部会がひらかれたんですよ。

でも、結果はベルばらを読んでご存知のとおりです。


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でも、結果として、革命後、貴族であり第i一身分のタレイランにより、
フランスにあるカトリック教会は、ローマ教皇の管轄を離れ、すべてその財産はフランスにあるとされ、
ぜ~んぶ没収されちゃったんです。

ここでフランスは、み~んなカトリックのくびきから逃れ、
ライシテ(宗教の世俗化)の道を歩んでいきます。

まぁ、これでだいぶ借金も返せたんですが、
フランスが力を持ったのは、それからナポレオンがフランスの革命を邪魔しようとする諸国と戦争したおり、
イタリアで勝ち続けて、そこで分捕ったお金なり、絵画なり、宝飾なりが
死にそうになっていたフランスを蘇らせてくれたっていうことなんです。

フランスにナポレオンがいてよかった、ってことです!


ま、別にそんな難しい話ではなく、この話はドタバタです。

楽しんでくだされば、それでよし、としてください。









見てて悔しい『黒革の手帳』 [雑文]

最近、なにかと話題の武井咲ちゃん主演の『黒革の手帳』
このあいだ、最終話をやっていました。

だが、なんだか脚本がずさんすぎて「?」となることが多かった。

①長谷川が死んだとき、屋敷内にボディーガードがだれもいないのはおかしい。

②だいたいにして一度は盗まれた手帳と領収書をあんなふうに自分の部屋に置いておくこと自体おかしい。わたしなら銀行の貸金庫に入れて保管するわw

③市子がきたとき、なんで引き出しに黒革の手帳をしまうにしても、鍵かけないの?市子があんな目的で尋ねて来る事自体、おかしいと気がつかないと。

④手帳が盗まれてもまったく気がつかない元子。ありえないわ~


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
本当は最終話意外にも、いろいろと変!と思うこといっぱいあるのだけど、
まぁ、きりがないからいいや。

わたしとしては武井さんの若いながらも堂に入った演技が大変たのもしく感じていたのにな。

しかも、入籍妊娠の発表なんか、ドラマ終了後でもよかったじゃないですか?
なんかなぁ、自分に与えられたチャンスとか棒に振っているよねぇ。

最近、まれにみる大型美人女優だ、と目していただけになんだか残念ですね!
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ダンケルク [読書・映画感想]

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ちょっと前に『ダンケルク』っていう映画みてきました。

わたし、この映画に関しては、全く予備知識なしに見に行ったので、
途中でわかならないこともたくさんあったのですが、

ダンケルクって名前はちょ~っと響きがドイツっぽいようなきがするのだけれど、
一応フランスの領土の地名なのですね。
カレーにも近いし、もうちょっとベルギーよりです。


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で、時代は第二次世界大戦中です。
まだ、ドイツの勢いが強い時なんですが、英仏海峡を望むダンケルクは海路を除く三方からは
ドイツ軍に囲まれて籠城状態なんですよね。

あるイギリス人の青年がドイツ軍の機銃掃射から逃れようと突然走り出すところから始まるんです。
仲間の男の子たちは彼のほかにもあと五六人ほどいたんだけど、彼以外はぜんぶ撃ち殺されてしまって、彼は命からがら海岸までたどり着くんです。

ですが、そこには船に乗船しようと待っている何万という同胞たちがいることを知るんですよね。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この映画の特徴というのは、かっこいい映画じゃない、ってところです。

戦争映画というと血沸き肉躍るようなシーンが多いですが、この映画はそうじゃない。

初めは病人ばかりをのせた赤十字の船が出港するのです。
乗船した人は「あ~、やれやれ。助かった!」と胸をなでおろすのですが、
現実は厳しい。

なんとドイツ軍は赤十字の船であっても、メッサーシュミットはドドドドと不気味な音を立てて
容赦なく機銃掃射して船を沈めてしまうのです。

おおお!
命からがら船から飛び降りて泳ぐ、泳ぐ。

まあ、このようにして次から次へと災難が降りかかってくるわけですよ。


これを見て、このような「サバイバルゲーム」を潜り抜けるには
もう体力が絶頂期の20ぐらいの男の子しかいない!と思いました。

でも、死んでしまえばゲーム・オーバーです。
まだうら若い命がたくさん戦争によって費やされてしまうのです。

かといってこの映画は可哀そう、可哀そう、というジメジメした雰囲気でもないし、
結構ドライでカラッとしているところが、なんというか好みですね♡
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ここまでやるのか… [雑文]

最近、体調というより、どうもホルモンバランスが崩れているせいか、気持ちが暗くなっていけないなぁとは思うんだけど、仕方ないね。

ところで、皆さま『終活』ってことばをお聞きになったこともあるだろうと思います。

そうですね、自分がこの世を去るにあたって、家族に自分の意思を伝えるために『エンディングノート』を作って、葬式やり方とか、残した遺品にあたるものを細かく書いていくという…。

わたしも実際、何年か前に書きましたけど、あれは実際やってみると、心の整理がついて結構いいものだったな、と思います。
大事なのは、必ず「何かあったらこれを読んでね」とはっきり家族なり、身近な人にわかってもらうこと。そうじゃないと、せっかく書いてもそれがどこにあるかわからないがゆえに、実行不可能ということもありえるので。

最近の人間は、『葬式』には凝らない。別に生前、自分が熱心になにかを信仰していたわけじゃないし、戒名にン百万を払うというのは昔の話なんだなぁと思う。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

で、最近究極の終活を見た!と思ったんですよ。

それはね、「墓のしまつ」です。
独身で一人っ子で親類が無い人の場合、自分がその墓に入る最後の人間になるわけだけど、自分がまぁ、遺言としてその墓へ入ったとしてもですね、自分の死後、その墓は確実に参る人間なんていないわけですよ。そう思うと、やはり自分を含めた一族のカタはつけねばならぬ、ということでして、墓をつぶすんです。そうやって一族の骨をどこかのお寺に持って行って永代供養してもらうようにする。

う~ん、時代もここまで来たかっていう気がしますね。

ちょっと前なんか「お墓、お墓」ってお墓作ることに固執していた人間が多かったと思うのに、世相ってすぐに変わってしまうもんらしい。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この間、娘と夫が誕生日に買ってくれた鹿島さんの本を読んでいると、
『イノサン墓地』っていう項目があった。




イノサン墓地ってどこにあるの?て探すと、パリの右岸のマレ地区あたりにありまして(きちんと確認したわけじゃないんだけど)あ、ゴメン。レ・アル地区だって。オペラ・ガルニエがある辺ですよ!
ええ、こんなところにあっていいの?みたいなわりと街の真ん中にあります。(昔は外れだったのかもしれないけど)

映画の『アマデウス』を見て、モーツァルトがすごくぞんざいに葬られていたのを見て、ちょっとショックを受けていた私ですが、ほぼ、あれとおんなじですね。
パリの庶民も個別の墓なんてないんですよ。
四角く深く溝を作りましてですね、そのいっぺんに死人をどんどん重ねていくのです。
いっぱいになったら、土をかけて、隣のいっぺんの最深部まで掘ってまたいっぱいになるまで死体を重ねていくのです。すごいでしょ?

じゃあ、その四角い四辺が死体でいっぱいになったらどうするの?という話ですが、
また元に戻って、骨になったものを掘り起こして、今度はその骨を納骨堂に入れておくのだそうです。


パリの人間なんて、墓参りに行くなんて習慣はなかったそうです。
そして~、イノサン墓地は、なんと!1300年の歴史があるんです。すごいな~。すごいとしかいいようがない!それでも、ここは1980年に閉鎖され、つもりに積もった骨はカタコンベに収納されているそうです。(それにしてもすごい量だよね!)

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でも、なんてのかな、18世紀の前半には窓から、汚物とかゴミなどを平気で捨てていて、それで「汚い!」とも何とも思ってなかったパリの人々なのですが、どうもオスカルさまが生まれたあたり(1755)から感受性が変わってきたらしく、そういうのがものすごく蛮習だと認識され、そしてそういう腐敗臭に耐えられなくなって、イノサン墓地が閉鎖されるようになるのですね。余談ですが、革命がきっかけになってパリに公衆浴場が作られたのが1792年だそうです。汚いままでいるのが許せなくなっていくらしい。


…人間の感受性って、あるとき一瞬に変わるって不思議な気もしますけど、『終活』の在り方をみても、結構突然って感じがするので、そんなもんなのかな、って気がします。

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『インスタ映え』ということば [雑文]

インスタは自分自身はあんまり発信したりしないけど、その手のプロの人のを見るのがとても好きです。

趣味の領域で。
特に外国の昔のコスチュームを復元している人のものとか、舞台衣装を作る人のとか。
あとは刺繍や編み物など、あとはフラワーアレンジメントとかかな。
あるいは、ランランとデヴィっと・ギャレットが好きなので、それもフォローしているか。

だけど、私の場合、友達という横のつながりは絶対に結ばないことにしてます。
めんどくさいから。


まぁ、人それぞれの生き方もあると思うので、強く否定しないのだけど、
インスタに限らず、FBもツィッターも、ひとつ使い方を間違えると
「わたしってこんなにリア充しているんだよ~ん」と人に認められたい、という
欲求を発散する場になっているような気がする。

京都ではあんまり見かけませんが、少し前、安芸の宮島行ったとき、自撮り棒で写真撮りまくっている中国人がすごく多くてびっくりしました。

別に海外旅行へ行ったから、それをイチイチ皆さまに報告しなくてもいいだろうに、とはちらりと思ったんですよね。


おいしいものをいただくとき、そこにいる自分たちよりも写真を撮ることに熱中されている人を見るたびに、「今いるここ、この瞬間こそが最も大事なものだろうに」と思うのですよね。

なにかともすれば、本当の自分と言う存在を疎外してまで、写真にのめり込んで
他者の羨望を集めることに喜びを感じている人が多いのだなぁ~と観察しています。

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『フランス反骨変人列伝』 [読書・映画感想]

やっと本格的な秋の到来ですよね~。

暑さに弱いわたしは寝苦しくて、生活サイクル狂いまくりで本当に大変でした。
今、イギリスに留学中の義理の息子は一時帰国しておりまして、
「お母さん、イギリスはね、夏は涼しいし、冬はそんなに寒くないし、本当にいい国ですよ!」
と絶賛しております。

結構物価も高いんだけど、でも食べる量が本当に日本人の3倍くらいたべるらしく、
100円で買える食パンの量が3倍だそうです。
「結構、デパートなんかで食材だけ買って家で料理すると、ロブスターとか食べられてリッチ!」
と喜んでおります。

でも人によれば、イギリスってつまらない国ですぐに帰りたくなる国の上位にはいるらしんだけど、きっと相性があっているんだろうね。素晴らしい~!!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さて、根気のない母は、日本でぐた~っと本を読むのが唯一の楽しみです。

昨日は『フランス反骨変人列伝』っていうのを読みました。





いや~、面白い、面白い、この安達先生って、結構他の人には見られない、ユーモアっていうか、可愛い性格なのが文章ににじみ出ていて好きだなぁ~。(笑)
さて、内容は四人のゲキレツな変人の生涯です。

モンテスパン夫人の夫のモンテスパン侯爵。

ネイ将軍。

犯罪詩人と高名になったラスネール。

最後に6代目、サンソン。(有名な処刑人のサンソンは四代目、その孫)

どの人もどの人もめちゃくちゃ面白い人で引き込まれてぐぐぐっと読みました。
でも、その中から一人、ピックアップしちゃおうかな。

わたしはね、以前どこかで「貴人の生涯が読むのが好きだ!」とは書きましたが、どこかの王女様が素晴らしくて、美しくて、オシャレで、っていうのには実はあんまり興味がない。

いや、例えばかの「ハプスブルグの美神」と謳われたエリザベートもなんていうのかな、「きれい、きれい、きれい!」みたいなものは読んでいても面白くないわけよ。
皇后である故の苦しみとかさ、奇行などには興味あるけどね。


そうだなぁ、これを読む人はベルばらファンが多いから、モンテスパン侯爵にしとこうかなぁ。

モンテスパン夫人といえば、皆さまピピピと来るでしょう?

そう、ルイ14世の寵姫として非常に有名な人ですよね。
肖像画を見ても、なるほどぉ、きれいな人だなぁ~ってほれぼれしますね。
きれいだし、なんていうのかな、今の世の中にはちょっといない感じの可愛さみたいなものがあります。
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モンテスパン夫人は、最初からそういう寵姫になりたい、という欲望に取りつかれた人ではなかったみたい。なんと、かの有名な「クレーヴの奥方」よろしく、王様が夫人に迫ってきたとき、侯爵さまに「あなた、大変!国王さまがわたしに迫ってくるの! あなた、どうぞ、お願いわたしのそばについて話さないで!」

ここまで奥さんが頼んだら、それも絶世の美女だったら「それは大変!」と思って、用心しますよね。だけど、おっとり育ちの侯爵は「んな、大袈裟な」って感じで奥さんを突き放したのでした。

で、予定どおり、オオカミに食べられちゃうのですね。当たり前じゃん。王様だもん、拒み切れないわ。
おぼこく育って、夫以外の男はまったく知らなかった奥さんは、きっとこういう関係になると王様のほうがよかったんでしょうね。女はこうなると本当に冷たい。
夫への愛はまったく冷めてしまって、夫を疎んじるようになるんですね、
それも結構ゲキレツな方法で、まるでゴキブリ退治のように、夫をパリから追い出す。


して、失ったものの大きさに愕然とする侯爵。
ふつうね、王様のコキュというのは、「仕方ないな」で黙って引き下がるものなのですよ。
しかし! モンテスパン侯爵は違った!
宮廷に真っ黒の喪服を着て伺候した。驚く王様が「どうした、モンテスパン、だれかを喪ったのか?」
と訊くと、「はい、陛下。わたくしのかけがえのない妻が死んでしまったのです!」

不遜ですね~。王様は不愉快になって、宮廷追放。

で、モンテスパン侯爵の復讐の仕方が怖い。

このあと、せっせと娼館がよいして、目論見どおり、性病にかかったのです。

そして、隙を見て夫人と関係を結ぶ。(夫人もり患する)
それを知らない夫人と王様は関係する。(王様もり患する。[→]ブルボン朝の断絶)

まぁ、これは夫人が断固として拒否して逃げまわていたんで、回避することができました。

はぁ~、復讐もここまで来ると、悲しいとか痛ましいを通り越して、おかしい。


ですが、王様の間に10人近く子供を産み、濃やかな愛をはぐくんできたモンテスパン夫人ですが、
結局、捨てられてしまうのです。


泣いてあなたの元へ帰らせてください、と詫びる妻を断固として拒否。

夫人はなくなく修道院へと身を寄せることになります。
寵姫というのは、儚いものです。

ですが、ここまで自分を貫いた公爵もある意味、物分かりがめちゃくちゃ悪かった分、偉いかも、と読んでシミジミしました。



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また、土いじりです。 [雑文]

ルシファー、咲きました。
小ぶりですがとても薄紫の色がきれいです。
もうちょっと苗が大きくなれば、花もたくさんつけてくれるかもしれません。
(なかなか思ったように育たないのが悩みです)
IMG_0478.JPG

それはそうと、近頃、『センティッド・ジュエル」の調子が悪く、
なんだか葉も元気がなく、夏に入るまではたくさんつぼみもつけていたのに、
最近はどうしたの?って感じでした。

しかも、どういうわけか水はけが悪く、お水をやってもなかなか鉢から水が下へ抜けていかないので
「?」と思っていました。

もしかしたら、体のわりに植木鉢がでかいのかも~? 土が細かすぎて水はけが悪いのかもと
思い、思い切って、苗を掘り出すと、なんと!

カビが生えて真っ白…。ガィ~~ンです。
しかも根ぐされしたのか、根がちょっとしかない。
水に活性剤を落として、しばらくキレイに洗ったセンティッド・ジュエルさんに
風呂に入ってもらって、
「バラの家」の「水やるのが大好きな人用((笑)」の培養土の中へ
入れてやり、鉢も前よりのより、二回りほど小さいものにしました。

まぁ、しばらくは要観察ですわね。
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歴代のフランス王の歴史 『カペー朝』『ヴァロア朝』 [読書・映画感想]

疲れているときは、小説というか物語ではなく
こういった新書を読むのが好きです。


カペー朝―フランス王朝史1 (講談社現代新書)

カペー朝―フランス王朝史1 (講談社現代新書)




ヴァロワ朝 フランス王朝史2 (講談社現代新書)

ヴァロワ朝 フランス王朝史2 (講談社現代新書)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/09/18
  • メディア: 新書



佐藤賢一さんのこういった新書は、以前『英仏百年戦争』を読んだとき、
さすがに大学の先生じゃなくて、作家だけあって、文章もヴィヴィッドで
わかりやすかったので、今回もこのシリーズで読んでみることにしました。


フランスの歴史はローマ帝国が滅んだあと、
東から流れてきたゲルマン人の一派のフランク人が作ったフランク王国を
時代が下がって三分割され、その「西フランク王国」とされたところが
今のフランスの基となっております。

言われてみればごく簡単なように思えて、実は理解するのが本当に難しいのです。

メロヴィング朝からカロリング朝へと移り、
そこまではなんとなく理解できるのですが、
カペー朝になるといわゆる簒奪王朝となってしまうので、
あんまり正当性がなく、王様もどこか自信がなくてジタバタしている様がおかしいです。

今まで、イギリスとフランスの相関関係が本当に難しくてわからなかったのだけれど、
フランス王の臣下がイギリス王となってしまうのですよ。

じゃあ、どっちが偉いの?みたいな話になって、泥沼の百年戦争になります。

佐藤さんの解説によると
王様にとって「性格がよい」とか「寛大である」とか「聡明」なんて
大してポイントにならず、性格が悪くて尊大であっても、名君になりえた王様はたくさんいました。

ここでいちいちいうことはしないけど、
シャルル御5世とか、シャルル7世とか、あるいはフランソワ1世、アンリ2世などは
非常に魅力的な王様でした。

こういう細かい歴史を知ろうと思うときは、一つの本を熟読するよりも、
似たような本を何冊も読んで、薄いながらも何回も接していくことによって
じょじょになじみが深くなり、理解度も深まるようなきがしますです、ハイ。

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心癒す薔薇の香り [雑文]

いままで、数多くの薔薇を扱ってきたにもかかわらず、
私は本当の意味で手折られていない薔薇の花のかぐわしさっていうのがわかっていなかったように思います。


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というのはしばらく前に河本薔薇園さんから届いたルシファーが、
硬いつぼみがゆるんで、がくのしたの花びらがみえるようになったんですね。

そしたらもう、えもいわれぬ芳香が、つぼみが揺れるたび辺り一面に漂うのです。

これには心底しびれてしまいました。

いままで私の育てていた薔薇はほとんど微香だったのですね、たぶん。

香りは直接脳に響いて作用するらしいですから、
いい匂い嗅いだとき至福感は、はんぱないです。


これが最近で一番感動したことかな。

ルシファーはまだ実際に開花したところをみてないので
それも楽しみです。
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次はネギのはなし [雑文]

ピーマンの話がでたから次はネギの話をしたい、と思います。

実はわたしはネギが好きで、好きで。

ラーメンやうどんなどには、とにかく山のようにネギのみじん切りが入っていないと我慢できないタチです。
最近は丸亀製麺に行って、ごっついうどんが発作的に食べたくなることがあるのですが、そのときもネギを人の三倍ぐらい入れたりすると、とても至福に包まれてしまう、ちょっとみみっちいわたしなのでした。

でも、皆さん、知っていましたか、ネギには関東関西で違いがあるということを!!

わたしは、かつて「陸の孤島」と呼ばれたT県出身ですので
はっきりって、関西でも関東でもない人間なのですが、ネギは関東文化圏に属しておりました。

つまり、根深ネギが主流だったのです。根深ネギというと白ネギのことですね。
あれを生で食べるのが異様においしいというのに、丸亀製麺のネギは青ネギなのです。

京都の人間は、なにごとも自分たちがやっていることが日本ばかりでなく、この世のスタンダードであると信じており、かつ、疑ったことのない人々の集団ですので、
わたしが根深ネギを生で食べていると
「あら~、いややわぁ、あんたそれ、白ネギえ? おいしいことないやろ?」
と必ず聞いてきます。そんなことはないっちゅうの!

そして必ずこう続けます。
「あんたな、白ネギっちゅうのは、焼いたり、炊いたり(関西の連中は「煮る」ということばを使わない)するとき、使うもんえ、生で食べられるのは九条ねぎだけやで」

青ネギというところを九条ネギと徹底していうところはさすが京都人、身びいきがすぎる、というものですが、仕方ありません。都人とはこういうものなのです。

そしてきょうもわたしは、白ネギを食べてると都人に白い目でみられてしまうのでした。
あ、夫サンは根っからの京都人ですが、わたしと言う人間を前にして、そういうことをしたら血の雨が降るような怖ろしいことが待っているので、決して口には出さないように気を付けることを覚えたようです。

よろしいっ!!!!

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ピーマンの由来 [雑文]

ピーマンの炒め物をお昼に夫と一緒に食べていると、突然
「ピーマンってどうしてピーマンっていうんだろう?」と夫がたずねてきた。
そういわれて、「それはね~」っと生き字引のように答えられないけれど、
わたしたち夫婦はお互いに質問せずにはいられない人間のようだ。

野菜の名前の由来は本当にわからないことだらけで、いつぞや八百屋の前を通ったときに
「キャ別」と書かれた段ボールを目にしたときは、「なるほど!」と思ったものだ。
(ただし、これは間違いだろうと思うけど)

ピーマンはなんとなく原産が中近東とか、コーカサスとかどこかそこらへんのような気がする。
(なんとなく…そういう気がしただけ)
夫が「Peemang とかそういう綴りじゃないのか?」
と嬉々として和英辞典を繰っていたが、英語じゃないとおもったので、
わたしは食事中のなのにもかかわらず、ウィキってあげた。

なになに?『日本語における「ピーマン」の由来は、ピメント(フランス語の「piment」あるいはスペイン語の「pimiento」(いずれも広義のトウガラシを指す)とされる。』
だってよ。

英語でピーマンは Bell pepper というそうです。
なるほど、ベルの形をしているとうがらしということでしょうか?

昔は、ピーマンはケンミンの焼きビーフンのCMに「ビーフンにピーマンいれんといてや~」というふうに子供のきらいな野菜の代表格じゃなかったかなと思いますが、
わたしは個人的にピーマンが大好きです。


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「ハダニ」には「ダニ太郎」 [雑文]

バラをお世話していると、
いろんな病気があることに気づく。

突然、葉っぱがしわしわに委縮する病気とか、
葉っぱが黄色くなって中に黒い星が出る病気とか…。

今回は葉っぱにこのような症状がでていましたので
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これは「ハダニ」の被害だろうと思い、
ダニ太郎」を噴霧器にて吹き付けました。




はぁ、よくなってくれたらいいのだけけれど…。




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月蝕1 [月蝕]

sadafusaのオリジナル小説です!!

自分はやはり、二次創作作家ではなく、こういう耽美路線を目指して
作家活動をしていきたいと思っています。



続きを読む


月蝕2 [月蝕]

バリバリ18禁、第二弾です。

読んで「え?」となられたでしょうか?

それとも「な~んだ…」と思われたでしょうか。

出来事は凄惨で暴力に満ちていますが、

結構、心理的には深いところを狙ったつもりなのです。

私は自分のテーマにcompassion っていうのと

それに共感してくれる、運命のパートナーっていうのを

常に考えてしまいます。

続きを読む


月蝕3 [月蝕]

あ~、遂に来た!

月蝕3のタイトルは「サキュバス」ですよ!

どんなシーンが展開されるのでしょうか…。

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月蝕4 [月蝕]

さあ、だんだんラストに向かって

加速していきました。

誰がどこまで真実を語っているのか…。


続きを読む


月蝕5 [月蝕]

とうとうラストです。

私のセクシャルディレクションは

ヘテロですが、

ホモセクシュアルの方は辛いな、

とこの小説を書いていて思いました。

禁断の恋…。

さあ、どう最後はどうなるのでしょう!

続きを読む


『月蝕』あとがきのようなもの [あとがき]

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ここにいきつくまでに、

他のところでさまざまなことを語っているので、

もうあんまり目新しいことは言えないような気がしますが、

まぁ、それでも気を取り直して書きます。


『月蝕』というのは実は娘がつけてくれたタイトルでして、

初めはくるっているという意味で『ルナティック』ってつけていたのです。

しかし、作品を読んで、「それはちょっとこの作品に合わないんじゃないか」

とアドバイスしてくれたのですねぇ。

月の光に当たると人間の精神はおかしくなる、と西洋では言われているみたいですが、

その月の光もあたらない真っ暗な夜は、人はさらにヤバいんじゃないか…

和泉式部の「暗きより暗き道にぞ入りぬべき はるかに照らせ山の端の月」

というように、月の光があればまだ救いもあるものを

この小説は真っ暗なので、もう救いようがないのです。



う~~ん、書きたかったのは

実は「人を愛する」などというのは、実は「自己愛」の反映で

気のせいなんじゃないのか…と疑ったところにあります。

己がかわいいだけで、ひとりでいると孤独だから

恋愛しているように錯覚しているだけなんじゃないか…。

実際、恋愛関係の男女が同衾していたとしても、

それって心が繋がっているようでいて、

実は繋がってないんじゃないか、と疑ったのです。

まぁ、それがリブシェに成りすまして、男のリビーがフランツと寝ていた

って告白に出ているんですが…。う、暗いですね(笑)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この小説の主人公は、フランツとリビーとリブシェの三人ですが、

実はリビーとリブシェというのは、フランツが生み出した妄想かもしれないし、

本当かどうかもあやしい。

フランツが統合失調症だった可能性もあるし、

最後はそれが治って、リビーというパーソナリティに収まった、という

考え方もあるかな、と思うのです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ただ、双子といっても、

女性のリブシェには、日本でいうところの「荒魂」と「和魂」のふたつに別れるのです。

書いていて私は、イザナギノミコトを連想してしまいました。

ナギミタマ(和魂)のときは、本当に優しくて、おしとやかでって

なんだか大和なでしこみたいな(いや、チェコ人だけど)女性だけど、

一度狂ってアラミタマ(荒魂)の状態になると、

男の生気を全部吸い取って殺してしまうのですねぇ。

う~ん、ちょっとここら辺、幽玄能を意識しているかもしれません。

要するに、リブシェはユングのいうところのグレートマザー型の女なのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そこへ、双子の兄のリビーが同じ身体に同居しているという、

ちょっとめんどくさい設定なのですが、

まぁ、この人の精神はまともなのですかねぇ。

ゲイ、というところで考えてみたのですが、

こういうセクシャルディレクションなんて

その人がある程度大きくなって、実際、好きになった人が男だった!っていう

事実があって初めてわかるものだし、なかなか厄介なものなのでしょうね。

ゲイの人の恋は、相手もゲイでなければおそらく成立しないだろうし、

だからと言って、ゲイ同士恋に落ちればいいじゃないのといっても

恋なんてそんなに都合よく人を好きになれるものでもなし、

リビーの「恋は過去になってこそ、本当に成就する」ってなのは

私の信念でして、

現在進行形の恋っていうのは、今の時点でうまくいっていたとしても

未来はどうなるかわからない。

やはり終わってみて、偲んでこそ恋、と思うのです。

恋愛は美しいばかりじゃないからねぇ…。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
書いたものを読み返してみてふと思ったのですが、

わたし自身、大人数でワイワイと騒ぐのが苦手な性格なので、

出て来る登場人物もみな、孤独ですね。


特にリビー。


まぁ、実にドライというか、割り切っているというか…。

好きな人でも手段を選ばす殺すんですよね、


ただものすごく自分に正直だし、善人ぶってないところが

唯一の救いではありますが…。

基本的にこの人は誰も信用なんかしてないんでしょうね。

おそらく唯一愛したフランツでさえも。



二転、三転と事実が変わっていて

本当のところは解らない小説ですが、

でも実際のところ、人間ってとらえ方によって、

事実の認識というものは多少ずつ変わっていくものなんじゃないかとも思っていました。

結構凄惨で暗い小説ですが、

結構書いたあとの充実感というものはありました。

『天国でまた会おう』  ヨーロッパに残した戦争の傷跡 [読書・映画感想]

昨日、ピエール・ルメートルの
『天国でまた会おう』上下巻を読了しました。

ピエール・ルメートルといえば、
ご存じのように『その女アレックス』で今、世界中で非常に売れている作家です。
これは、推理小説ですが、

本作の『天国でまた会おう』はそうではなく、大河ドラマですね。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
わたしたち日本人にとっては「戦争」というと
間違いなく「第二次世界大戦」のことですが、
ヨーロッパの人にとって「戦争」というと
「第一次世界大戦」のような気がします。


第一次世界大戦が起こる前は女性は長い髪を優雅に結い上げて裾をひく
長いスカートコルセットをしていましたが、


たとえ戦争といえど、それまできらびやかな軍服を着たりして
戦争は一種のハレの空間だったのに対し、
第一次世界大戦は、突然、戦場にマシンガンが、戦車が、飛行機が、というふうに
単なる殺戮の場にしかすぎなくなったのですねぇ。

そのことに対する人々のショックといったらなかったのですね。

そういう空気もこの本は濃厚に描き出していて秀逸です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

もうすぐ、戦争も終わろうかという日、
フランス軍のある連隊が華々しい活躍をして
戦勝するのです。

しかし、その中には言うに言われぬ悲しい悲惨な出来事が隠されているのです。


主人公はアルベール、そしてその戦友のエドゥアール。

彼らはその闘いの中にとんでもない欺瞞が隠されていたことを偶然に知ってしまった。
そしてそれを知っているということを、それを企んだ大尉にバレてしまうのです。

彼らは邪魔ものとして大尉に秘密裡に粛清されようとしたのですが、
偶然が偶然を産んで九死に一生を得ることができました。

しかし、生き延びた彼らには耐えがたいような現実が待っているのです。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この話の人物相関図というのは案外シンプルでして、
悪者は徹頭徹尾悪者なんですよね。

大尉は没落貴族の息子でプラデルっていうのですが、
その前にドルネーという貴族の「ド」が入っているのことに異常にこだわる人物。
彼はそれなりに目端も聞き、容姿にも恵まれた人物なんですよ。
目的のためには、どんな汚い手段を使ってもやりのけちゃう男なんですが、
しかしその目的の裏にはどこか自分は「神に選ばれた人物」だと自負しているところがあるのですね。

自分が取るに足らないと思う人間は―たとえば護国の盾として戦った英霊に対して、
いっぺんの慈悲というか、筋を通そうという考えはないんですよ。
すべて自分のための駒、自分のための金。

そのためには棺桶のサイズは子供サイズで構わない。どんなふうに死者を棺桶に入れようと
土に埋めちゃえばそんなこと全くわからないんだから―。



ここまで冷血になった男の夢というのは自分の生家、ドルネー・プラデル家の再興だったりするのです。

なにかね、そこらへんが非常にかわいらしいというか…。
本当のニヒリストになりきれないんだなぁっていう気がします。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

また、本編のあらすじとはちょっと関係ないのですが、
ピエール・ルメートルさんと言う方は、きっとご自分の親子関係がうまくいかなかった方で
そのため、トラウマがある人なのだろうと常々思っていました。

例えば「アレックス」にでてくるカミーユ警部。
彼はたしか慎重140センチくらいのちんちくりんの男なのです。
なぜそうなったかと言うと、彼の母親が彼がお腹にいる時、全く胎児の健康を考えず、
喫煙しまくっていて、その結果かれは未熟児として生まれて来て育ちきれなかったから、なのです。

そういった身体的ハンディというのは、必ず当の人間の精神にも影響を強く与えるもので、
彼はそういった自分を他者から守るために、さまざまな苦労をします。

また、「アレックス」の中のアレックスも非常に美人でどうしてこんな犯罪を重ねるのかと頭をひねるような資質に恵まれた人物に思えるのです。
ですが、最後の最後のオチを読めば、「ああ、アレックスはもう心を殺されているんだから、ここまでするのはわかるな」というしみじみした気持ちになって辛くなるのです。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この本にもエドゥアールとその父親と言う理解できない親子が登場します。

エドゥアールの家と言うのは、非常に地位の高くて裕福な名門なのですが、
エドゥアールはそういった家の格に当てはめることのできない、芸術的な息子だったのです。
しかも、その芸術的天分がなんていうのかな、上品なものだったらよかったのだけれど、
周りの人が顔をしかめるしかないような、いかがわしいものだったのです。

そして彼自身もちょっとゲイっぽい人間で…。

だから誤報だったのですが、父親は息子が戦死したと聞かされた時は
ほっと安堵のため息をついたのです。
「ああ、厄介者のアレが死んでくれた」と。


しかしですね、そういった息子もいざと言うときは、誰が評価してくれてなくても
窮地に陥って死にかけているほとんど知りもしない男を助ける、という実に尊い行動をするわけなのです。
しかもそういった無償の行為のご褒美としては、なんともシャレのきつすぎるものを神は与えたもうのですね。

そういった辛い矛盾。

ですが、運命の糸は思わぬところでつながり、読者はいつまでたっても、読み終わらない限り、読み続けるハメになるのです。

本当にジェットコースター・ノベルだと思うし、その一方で『ゴングール賞』を受賞するのも納得するくらい深いんです。登場人物のひとりひとりが、実に活き活きと描写されているのには脱帽です。


天国でまた会おう(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

天国でまた会おう(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)




天国でまた会おう(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

天国でまた会おう(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 作者: ピエール ルメートル
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2015/10/16
  • メディア: 文庫



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また予約してしまった…。 [雑文]

昨晩、出かけたときに大垣書店へ寄って
よせばいいのに、また買ってしまいました。




値段を結構手ごろ。
バラの本は何冊か持っているんだけど、
なかなかバラが病気になったとき、「この症例はこの病気」っていうのに至らなくて
悩むことが多いのです。

で、この本はいつも楽天で買っている「バラの家」の木村卓巧さんの本。

これは育て方や剪定とか、いろいろ載っているけど、
イマドキのばらも載っていて、
ついついまた予約を入れてしまった。

「ステファニー・グッテンベルグ」
かわいいなぁ~。
こういう、白くて真ん中がアプリコット色っていうのは、
もう、文句なくかわいらしくて好きだ!
なんとなく天使っぽいしね。


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これはドイツのバラ。ドイツのバラもすてきなの、多いです。
本当は「パシュミナ(これもドイツのバラ)」ってのも欲しかったんだけど、
まぁ、あんまり買いすぎても…。諦めました。

だんだんバラキチの道を歩んでいるような気がします。( ´∀` )

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私立ベルばら学園 [雑文]

というゲームが立案中なんだそうです。

ゲームのことはよくわからねぇ。
でも、動画があったので検索かけて拝見しました。

う~~ん、イマドキの『コードギアス反逆のルルーシュ』のような
ガンダム・ディスティニー』のような…。

うまく言えないんだけど、要するにちょっと硬めのフォルムの後ろ姿のオスカルさまが…。

ああ、こういうヤツ、本当に好きじゃないなぁ。

池田理代子プロダクション完全監修って書いてあるけど…。

しかし…。

どういうゲームなんだろ?

推測するに、これはさいとうちほの『少女革命ウテナ』を焼き直したものなのではないかと?

ウテナは読んでいるとこれは「ベルばら」のティストを学園ものに仕立てたのだろうか?って
感じの物語なのだけど、
この「私立ベルばら学園」っていうのは、その真逆をいっているのではと?

なんだかな~、とうとうここまできたのか!って感じがする。

たぶんね、プレイヤーはオスカルになって、
相手を選択し、(アンドレ、フェルセン、ジェローデル、アランなどなど)
そして恋愛を楽しむゲームなんだと思うよ。

わたしはこの手のゲームはだいぶ前、「イケメン大奥」でさんざ遊んでいたけどね。
相手によって、反応が違うからさ、結構面白いんよね。


まっ、ローバは今さら何があろうと驚かないけど!!


https://www.youtube.com/watch?v=ogw68jSGOzA 動画はこちら

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最近… [雑文]

意外とオリジナルの『月蝕』のアクセス数が増えて、非常にうれしいです。

推測するに、皆さん、二次が目的で読みに来られ、三作全部読まれたあと
「ああ、これでおしまいかぁ、つまらないなぁ」となられ、試しに読んでみたら、意外と面白かった。
という運びになっておられるのではないかと思うのですね。

二次というのは、書いていて面白い側面もあるんだけど、やはりね、原作にリスペクトを払いつつ書くのが非常に難しいというか、気をつかうものでして、登場人物には不品行はさせない、というのが私なりの鉄則です。


そこへ行くと、オリジナルは自分のさせたいようにさせられるから、非常にその点は楽なんです。
月蝕は、かなり昔に書いたのだけど、途中で話が破綻してしまい、去年まで放っておいた作品です。
この間、佐藤優と中村うさぎの対談集を読んでいて、同志社神学部を卒業して、西洋哲学に造詣の深い佐藤さんが、
「エロースというのは、もともと完全じゃない二者が他者と補完しあって、完全になりたいと思う欲求」とおっしゃっているのを読んで、「ああ、深いなぁ」とため息をついていました。

現代の日本人はエロースというのを完全に本来の思想から離れて使用していますね。

あ~、話は逸脱しちまった。
そう、わたしはもともと「キュンキュン」するような、切ない恋愛小説が書きたかったんでした。

で、どっちかというと、自信満々の人間が幸せだなぁ~みたいなそんな恋愛はあんまり興味がなくて、
ちょっと不幸な人を描くのが好きかも…。


しかし現在、こうも身体の調子が悪いととてもじゃないけど
書けやしない。

ああ、涼しくなってほしいな~。


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昼夜逆転の生活 [雑文]

最近、なぜか昼夜逆転の生活をしている。

一度、リセットしてきちんと生活習慣を正したいとは思っているのだが、
なかなか…。

困ったものです。


きのう、バラの予約ができるようになりました、とメールがあったので、
早速ベラドンナとガブリエルを注文しました。

比較的育てるのが簡単な苗とはいえ、なかなか本に載っているように見事な花をさかせるのがむずかしい。水やりも簡単なようですが、コツがイマイチつかみきれません。

育てるというのは、子供もバラも一緒ですね。
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吾(われ)唯(ただ)足るを知る [雑文]

昨日、ある理由があって日本一と言われている豪邸街を歩いてきました。

っていってね、よく考えたら、あたしゃ、実は15歳くらいに実際のビバリーヒルズにいったことが
あるんですヨ。

そのときもどういうわけか「すごいなぁ~」とは思ったんだけど、「住んでみたいなぁ」とか「こんな生活してみたいなぁ」とは思わなかったのね。

なぜか…。あまりにも凄すぎて、自分でマネージできなさそうだもん。

わたしにとってもの「贅沢」ってもっとハードルが低いところにあるんだよね。
そりゃ、おうちをきれいにしたい、と思ったりもするんだけど、
それはせいぜい北欧製のせいぜい一脚30万ぐらいの椅子だったりするわけで
それぐらいかなぁ。
まぁ、それでも結構な贅沢ではあるんだけどね。




だいたいにしてわたし、ペーパードライバーだから、こんなバスも通ってないところへ行くこと自体苦痛かな~とか思って。自分の部屋から玄関までおそろしく遠そうだし、新聞や郵便物を取りに行くのも一苦労。もしかして、お手伝いさんがもってきてくれるのかもしなんないけど。

いや~、「時間の記憶」を書いていたときつくづく思ったけど、かしずかれる人って必ずしも心地よいわけじゃないんだと思うよ~。

とにかく家と家との間が広すぎて、隣の家へいくのも結構歩くんです。
それに近くには自販が全くないし、ましてはコンビニなんか全然なかった。

夜中歩いたら真っ暗だろうし、風呂上りにふと「あ~、アイスくいてぇ~」と思い立って、フラフラセブンイレブンへ行くってこともできないしなぁ。


根っからの貧乏性のわたしには豪邸はまったく要らなかった。

先日娘が
「ね、お母さん、今もし、10億円、手元にあったとしたら何に使う?」

そうですねぇ~。
わたしは、自分が身をやつすことには実はあんまり興味がなくて、しかも、宝石もほしくない。
(美しい人が美しい装いをしているのを見るのは、本当に好きなんだけど)


だからいいました。
「自分が毎日世話できるぐらいのばらが置ける庭がほしいかな。あとは旅行かな」

そうなんですよね。もうわたしの場合、モノはあんまりほしくない、あとは死ぬまで感動の体験がしたい。でもバラを育てていると、そうそう旅にもでかけられないのよね、生き物だから。

なんか、一説によれば、人間「お金があると幸せだな」と感じられるお金の上限て900万なんだって。
つまり、それ以上お金持ちだとしても、何等かの不幸な要因があれば全くお金がカバーしてくれないのですね。

そうなんですよね、やはり愛すべき家族がいるってことは、わたしにとって心癒される幸せだと思っています。


昔、宮崎駿さんがご自身が「心惹かれる家」を探してあちこちさまよい歩いていた本を買ったことがあるけど、心惹かれる家とは決して贅を凝らしているわけでもなくて、家に「亡き母親が丹精していたばらのなごり」みたいなのがあったり、「住んでいたらとても冬は寒いんです」っていわれるような作りだったり。要するに、宮崎さんとわたしが憧れる家ってたぶん、その原型が「風の又三郎」みたいなものにあるんだろうと思うのね。
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